輝かしい光を発するものには、
その基となる力が必要。
例えば、電池。
その男の立場に立てば、皆同じことをするだろう。
それだけの話なのに、その電池は今、この瞬間も、
道端でその男が帰ってくるのを、待っている。
その基となる力が必要。
例えば、電池。
むかしむかし、あるところに、
すばらしい光を心のうちに秘める男がいました。
その男は、充電可能な電池を愛用していました。
しかし、充電可能な電池にも、寿命がありました。
男は、同じような新しい電池を捜し求めます。
店に向う途中、道端に転がっている電池を見つけます。
だけどその電池は、どうにもその男の光を曇らすばかりでした。
「使い捨てかぁ。やっぱり新しいのを買わなきゃな」
そう考えて、男は店へと去っていきました。
その男の立場に立てば、皆同じことをするだろう。
それだけの話なのに、その電池は今、この瞬間も、
道端でその男が帰ってくるのを、待っている。
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