思い出

2005年4月6日
思い出は時が経つにつれ美化される、と人は言う。
 
ほんとうにそうなんだろうか。
 
美化されるんじゃなくて、やっとその時のことを冷静に見られるようになるから見方が変わるということじゃないのだろうか?
 
そう考えれば、いい思い出は更にいい思い出になり悪い思い出は少しましに感じられる。そんなことに少し納得できる気がする。 
「美化される」なんてそんな一辺倒な言葉で片付けたくない。
 
だって思い出は、私がその時を過ごしたという証。
私だけが知っていて、自分で守っていく証。
 
相手の気持ちに偽りがあったとしても、証をどう保存するかは私次第。
他の人がなんと言おうと、私は大切にしていこうと思う。
大切な人と過ごした証を。
 
思い出はモノと違うから、ずっと大切にするのは大変かもしれない。
だけど、できればずっとこの気持ちを忘れずにいたい。
 
死んでしまった人が残された人々の心の中に生き続けるように
あの頃の私たちは、ここに存在し続ける。
ずっと、肩を並べて歩いていける。
 
家の近くの桜がめいっぱい咲いて、そこに二羽の小鳥がとまっているのを見たとき、こんなことを考えた。
 
気づくと、涙ぐみながらも微笑んでいる自分がいた。
失うだけの恋なんてないよね、きっと。

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